口腔外科

当院の口腔外科について

口腔外科では、主にお口の中における外科的な治療を行っています。
治療の例
・歯の抜歯
・難しい抜歯、親知らずの抜歯
・歯・お口のケガの応急処置
・お口の小手術(口唇粘液嚢胞、歯根嚢胞など)
・持病をお持ちの方の歯科治療

当院には、口腔外科研修を終えた歯科医師が、複数在籍しています。総合病院での勤務経験を活かし、健康上に不安がある方の歯科治療などにも対応しています。 持病をお持ちの方も、安心してご相談下さい。


表:在籍する歯科医師の認定一覧

公社)日本口腔外科学会 口腔外科認定医 2名
日本有病者歯科医療学会 認定医 1名
日本外傷歯学会 認定医 1名


親知らずの抜歯(智歯抜歯)

親知らず 難しい抜歯や、親知らずの抜歯は、当院の親知らず治療チームが担当させていただきます。抜歯が怖い方には、気持ちを和らげて治療が受けられる体制(笑気麻酔や静脈内鎮静法)を、整えています。

●下記のようなケースにも対応可能です。
・骨に埋もれている親知らず
・横たわっている親知らず
・抜歯が難しいと言われた親知らず

詳しくは、下記ページをご覧ください。

歯のケガ、お口のケガ

ケガや事故などで、歯が抜けてしまったり、唇を切ってしまったりした状況などに対応します。緊急時対応については、下記を参照ください。

牛乳

折れた歯について
歯の根っこには、「歯根膜」と呼ばれる大事な細胞が付着しています。地面に落ちたりしても、ティッシュで拭ったりしないでください。泥がついたままでよいので、そのまま生理食塩水か牛乳に漬けて、当院にお持ちください。

お口の傷について
可能であれば、泥を流水で洗浄してください。その後、止血のために、清潔なガーゼで傷口を圧迫してください。

歯の外傷について
子どもの時期は体幹が安定せず、転倒し、顔をぶつけることがあります。それによって生じた歯の外傷(歯の打撲・欠けた・出血したなど)は、早期の対応が必要です。

受診にあたってのお願い
歯の外傷は早期治療が肝心です。
※学校・仕事は大事ですが、受診を優先しましょう。早退するか、休んで受診することを検討してください。
早めに対応することで歯が残る確率が増えます。

なぜ受診が必要か
・早めの対応で、歯が残るかどうかが変わる
・時間が経過すると、治療の成功率が低くなる、治療の難易度が上がる

ただちに受診が望ましい場合
・歯が抜けた
・歯の位置がずれている
・出血している 顔面に明らかな傷(切り傷、裂けた傷口)がある

状況によって、ケガが明らかでなくても、すぐ受診した方が良い場合
 ・転倒
 ・スポーツ中の外傷 下記のような場合は早期の受診が必要です
野球のボールが当たった
バスケットボール中に、ひじが当たった
運動中に転んで、顔からぶった
跳び箱で歯を打った

当時は応急処置を行い、経過観察を行います
・X線検査
・応急処置 傷の処置、歯の固定など

歯が抜けてしまった場合
抜けた歯は乾燥させないで、下記のように対応してください
泥がついていても、キレイにはしないでください
学校で備蓄されている歯の保存液か牛乳についてそのまま持参してください。
理由:歯の表面には歯根膜と呼ばれる歯のクッションがついています。歯を再植するにあたって、重要な組織です。

顎関節症

顎関節症 顎関節症の代表的な症状は、下記の3つです。
・顎が痛い(開口時痛・咀嚼時痛)
・口が開けられない(開口障害)
・顎を動かすと「カクカク」音がする(関節雑音)

顎関節症治療では、症状に応じて、治療方針を相談していきます。


【症状が強い場合】
上記の症状がある場合は、まず顎に負担をかけないようにしましょう。具体的には、硬い食べ物を避けたり、ガムなどの習慣的に顎を動かすことをいったん中止することです。関節の炎症が強い場合、口が開けられなくなることがあります。

【治療法】
顎関節症には大きく4つの分類があります。診断の後、治療方針を決めていきます。
・消炎鎮痛薬、鎮痙薬による内服治療
・マウスプレートによるスプリント治療など
・開口訓練など


関節の雑音については、痛みなどがない場合は、いったん様子をみることがあります。難症例では、専門医療機関へ紹介させていただく場合があります。

口の中のできもの(腫瘍)

口の中のできもの お口の中にも「できもの」は出来ます。下記の部位に、症状(できものがある、コリコリするなど)であったり、違和感を感じられる方は、ご相談ください。

・唇の内側
・ほっぺ(頬粘膜)
・舌
・歯ぐき、上あご

ほとんどは良性であることが多いですが、中には、「がん」が見つかることもあります。
当院では、必要に応じて病理組織検査を行っています。検査結果の内容や追加の治療が必要な場合には、二次医療機関への紹介を行うことがあります。

口腔がんについて

10日以上経過しても、なかなか治らない口内炎・舌炎などは、注意が必要です。また若くして、「口腔がん」を発症する可能性があることも、この病気の特徴です。口腔がんは【早期発見】【早期治療】が重要です。
詳細は下記ページをご覧ください。

持病をお持ちの方の歯科治療(有病者歯科治療)

顎関節症 当院では、持病をお持ちの患者さんも歯科治療を受けます。例えば、血液をサラサラにするお薬を服用されている、糖尿病で治療をしている場合などです。総合病院での診療経験を活かし、一般の歯科医院では治療が困難な方も出来る限り対応しています。

例:高血圧症、不整脈、狭心症、心筋梗塞後、脳出血後、脳梗塞後、糖尿病など
※病状把握のため、主治医の先生と相談の上、治療を進めることがあります。
※おくすり手帳を必ず持参ください。

特に注意が必要な場合
・脳卒中の治療直後(脳内出血、くも膜下出血など)
・狭心症、心筋梗塞の治療直後(カテーテル治療後、バイパス手術後)
・脳梗塞の治療直後

一般に上記に該当される方は、「原則、発症後6ヵ月までは歯科治療の対象外」となります。
緊急を要する場合でも、発症後3ヵ月経過していることが望まれます。また治療後の血圧コントロールが不安定な状態にあるときは、ストレスのかかる処置を避けなければなりません。
さらに上記の患者さんは、抗血栓療法と呼ばれ、血管に血の塊ができないように、薬を内服されていることがあります。いわゆる「血液サラサラのお薬」です。自己判断による内服中止は絶対になされないでください。なおご病気の状況次第では、2次医療機関での治療をお願いする場合があり、主治医の先生とも相談の上、歯の治療を進めています。

抗がん剤治療中の方へ
当院では、抗がん剤治療中の方の歯科治療も行っております。
お薬の種類にもよりますが、タイミングによって、抗がん剤の治療中に歯科治療を受ける事が望ましくない時期があります。そのような場合は、時期の延期やタイミングを図って、処置を行うことがあります。当院では二次医療機関と連携を取り、安全に治療を進めることを心がけています。ご不安な点がございましたら、治療前に必ずお申し出ください。